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何故か

アンバゼスイッチオン。
と言うか身体は非処女、心は未通女なバゼットさん萌え。


もえー!(叫ぶ)

お仕事集中の構えが解けないので、冒頭だけぶんなげておきます…。


 仕事上の経験はある、とマスターは言っていた。巡回を終えて隠れ家に戻り、仮眠に入った彼女を眺めて、夜の公園での遣り取りを反芻する。
 要するにバゼットにとっての性交渉ってのは必要だから選択した手段に過ぎないわけで、なんだか何と言うか、……正確には経験とも言えないんじゃなかろーか、と思う。
 いや、言ったところでわかんねーだろうし、あまり突付いて蛇を出すのもどーかと思ったから言わなかったけども。愛すればこそだ、と真面目に返答しながら、オレはバゼットの『経験』をノーカウントにすることに決めた。
 事実は兎も角として、一度でも他者を受け容れて繋がった人間の言葉としてどうかと思ったからだ。
「……ま、仕事上じゃ、心なんか繋ぐ必要もねえとか、思ってんだろうなー……」
 そもそも性交渉において、心を繋ぐと言う概念があるかどうかも怪しい。
 バゼットの『経験』は愛欲を起点としたセックスじゃないんだから当たり前の話だけど、それにしたって……と思う。
「それは手段であって経験じゃないぜ、マスター」
 傍らのソファで寝息を立てている彼女の頬を見つめて、小さな声を紡ぐ。

 

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